北千住から日光方面に行く各駅停車の電車に乗って二個目の駅。五反野。改札を出たら右側にてくてく歩いて行く。北千住方面にもどってはダメ。駅から170mほど歩くと右側に「弘道商店街」と言う看板が現れるのでそこをまかって14mの所にある店。「一松」。
今にもつぶれてしまいそうなたたずまい(失礼!!)に赤提灯が揺れ、お持ち帰り用の焼き鳥を売っているが店でも飲める。
店内もこれまた随分と懐かしさを醸し出している。考えてみると、ビートたけしが小さい頃この辺りでイタズラしまくっていたことを考えるとこう言う店でもつ焼きをかじるのもまた格別な味か。
店内には「L字」型の島式テーブルがあり、その周りをぐるっとお客さんが座り、取って付けたようなカウンターもある。地元のおっちゃんたちが酔っぱらいながら、三人の、昭和の頃はそれわそれわ美人だったのであろう店員さんたちと楽しげに話しているのを目を細めつつ酒の肴にしてにごり酒などをぐびりと呑む。
さて、もつ焼きであるが、店内にお客さんは居なくともお土産で買って帰る人がいるのでそれはそれで、侮れない味なのである。僕は初めて行く店は「たれ」を注文するのであるがこの店でもまずはタレを味わってみた。もつ焼きの有名店ほどの派手さは無いが、庶民の街五反野で愛されている店の味であるのだろう。期待を裏切らない味なのであった。
酎ハイとりごり酒に酔った頭でもつ焼きを食べていると今にも菊次郎が「酒だ酒っ。」ってやって来そうなそんな五反野・一松でのひと時なのでありました。